土地と建物は同じ所在地(地番)とは限らない。
いろいろな場所の登記簿謄本を見ていると、
建物の登記簿上の所在地が、土地の所在地とは違っていることが
よくあります。
現地を確認すると確かに公図などで調べた土地の上にあるのですが、
謄本では建物は違う土地の上にあるのです。
理由は、建物の底地の土地が、合筆や分筆などをして地番が変わったからです。
土地の地番が変わっても、建物所在地が一緒に変更にはなりません。
建物の地番が分からないときは、法務局で建物図面を取ったり、
以前ご説明した共同担保目録を取ったりして、建物を探すと良いと
思います。
不動産の登記は、一度してしまうと、生活していく上では差し障り
がないので、上記のように土地を分筆や合筆をしても、所有者の
住所が変更になっても、そのまま、というケースが多いのです。
2007年05月21日 10:00
真の所有者
前回ご説明したとおり、不動産の取引には必ず権利証が
必要なわけではありません。
所有者であることが必要なわけですから、
所有者であることを証明できればよいわけです。
ということは、権利証を持っている人が所有者所有者とは限らない、
ということにもなります。
不動産の登記は誰かが登記申請をして、その申請を法務局が受け
付けてしまえば登記されてしまいます。
不動産の取引をするときは、権利証を持っている人、或いは所有者
だと言っている人が真の所有者かどうか、確かめて取引することが
安全な取引の基本です。
不動産仲介業者には、お客様が安全に取引をするための調査を
十分する責任があります。
以前、弊社の取引でも、不動産の売却に際して実際の所有者と登記簿に
記載されている所有者が違っていたことがありました。
それは抵当権者が、亡くなった債務者の相続人を確定するために、
代位登記ということをしたためです。
所有権の登記がされているため、それぞれが所有権の主張をしました。
しかし最終的には、訴訟をして弊社のお客様の単独所有権が認められ、
無事取引を完了することができたのですが、「真の所有者」は、
登記簿謄本に書いてある所有者とは、必ずしも同一でないという貴重な
経験をしました。
2007年05月14日 10:00
権利証を紛失した場合
権利証がなくなってしまったら、二度と不動産を売ったり、
相続登記をしたりできなくなってしまう。
そう思っていらっしゃる方もあるかもしれません。
所定の手続きをすれば、権利証がなくても売買することはできます。
ただし、権利証の再発行はできません。
権利証の代わりになる資料を提出することによって、
売買をすることになります。
これには費用がかかりますので、やはり権利証はあった方が良い
ですね。
権利証がなくても取引ができる、ということは権利証というものは、
不動産取引になくてはならないもの、ではないわけです。
2007年05月07日 10:00
共同担保目録
不動産を担保にして借り入れをした場合、一戸建てでは、
抵当権者からすると土地だけに抵当権を付けるより、
すべてに網を掛けて土地・建物、さらには私道持分まで、
抵当権を設定しておいた方が、万が一の時に有利になります。
たとえば、借り入れが返済できなくなって抵当権が実行された
場合、建物しか抵当権が設定されていなかった場合はどうで
しょう?
建物だけ競売に掛けたらその物件は土地賃借権(借地)の
建物になってしまいます。
そのようなことのないよう、借り入れに係わる物件(土地・
建物・私道持分など)すべてに抵当権を設定してしまうのが、
共同担保です。
そして、登記簿謄本にはこの共同担保に関する目録がつきます。
登記簿謄本を取るときにこの共同担保目録も一緒に申請すれば、
所有者が抵当権設定されている場合、持っている他の不動産も
知ることができます。
2007年04月30日 10:00
根抵当権
前回ご説明をした「抵当権」は、融資した金額が登記簿謄本
に記載されます。
そして、返済が進めばその金額からどんどん残高が減って
いくのですが、根抵当権は、設定された金額が借り入れできる
枠として扱われ、考え方としては返済が進んで、残高が減った
場合その枠の範囲内であれば、もう一度借り入れができる、
というものです。
根抵当権を設定するのは、住宅ローン以外の借り入れの場合が
多いようです。
2007年04月23日 10:00
乙区欄
登記簿謄本の乙区欄は、所有権以外の権利に関する事柄が
記載されています。
主なものには、抵当権・根抵当権・賃借権などがあります。
抵当権などは登記簿に債権額、債権者の住所、氏名、
債務者の住所、氏名などが記載されています。
1)抵当権とは
金融機関等が不動産を担保にして貸したお金が万一、
返してもらえなくなった時、その不動産を強制的に売って、
貸したお金を回収できる権利のことです。
その権利を第三者にもわかるように不動産登記簿の
「乙区」欄に記載(登記)します。
2007年04月16日 10:00
夫から妻への贈与
親子であっても、夫婦であっても不動産を贈与したり、
また不動産取得にかかる金銭をあげた場合、
もらった人には、贈与税がかかりますが、
婚姻期間が20年以上の配偶者から居住用の不動産
(または居住用の不動産取得のための金銭)の贈与を
受けた場合、
その贈与を受けた年の翌年3月15日までに住んで、
そのあとも引き続き住む見込みのある時、
2,000万円を限度として贈与税が無税になります。
これを贈与税の配偶者控除といいます。
この贈与の制度はその夫婦に対して1度だけしか利用できません。
2007年04月09日 10:00
不動産の持分所有について
不動産の所有者は必ず1人とは限りません。
夫婦で、親子で、兄弟で所有することもあります。
その場合必ず誰がどのくらい持つかという持分が記載されて
います。
持分の分母・分子に制限はなく10万分の1でも100分の99
でも構いませんが、整数でなければなりません。
持分所有をするときに、注意することがあります。
まず、将来のことです。
たとえば持分所有者のどちらかが亡くなって、相続されて
いった場合。
持分で所有していらっしゃる方たちの経済状態が変わった場合。
つまり物件の所有者が一人ではない不都合が、発生することを
注意しなければなりません。
そして、贈与の問題です。
たとえばご夫婦で所有する場合、不動産価格の100%銀行から
ご主人が借り入れをして購入したにもかかわらず、奥様の名義を
半分入れてしまうと、奥様はその半分をご主人からもらったこと
になり(こういうことは夫婦でも別です)奥様に贈与税が
かかります。
ただしこれについては、例外として夫から妻への贈与に税金が
かからない場合があります。
この例外については来週書きます。
2007年04月02日 10:00
登記簿謄本の甲区欄
登記簿謄本には表題部に続いて、「甲区」欄があります。
ここには所有権に関する権利が記載されていて、
所有者の住所(登記をしたときの住所なので、現住所と違うとき
もあります)・氏名が記載されます。
その他、差押えや仮差押えなども登記されます。
主なものは、抵当権の実行(不動産を担保にして借りた融資を
返済できないとき、債権者が不動産を差し押さえます)や
固定資産税・不動産取得税等の未納による税務署や都税事務所
などの差押えです。
差押えがつくと、それを金融機関や税務署などにその差押えを
外してもらわなければなりませんが、
「差押えがついているから不動産の取引ができない」わけでは
ありません。
2007年03月26日 10:00
新築一戸建の登記
新築一戸建は、建築したときには登記簿上建物がありません。
ですから、建物が完成したときに「そこに家がある」ことを
明らかにしなければなりません。
これが表示登記です。
中古住宅にはこの表示登記がすでにされているので、
いきなり土地・建物の所有権移転登記で済みます。
新築戸建てを購入したときは、まず建物の表示登記をして、
所有権移転の日(残代金支払いの日)に保存登記をする
ことになります。
登記を依頼する場合、表示登記は土地家屋調査士。
保存登記や所有権移転登記は、司法書士に依頼します。
2007年03月19日 10:00
敷地権登記
マンションの建物登記簿謄本には、「敷地権登記」の有無が
記載されています。
「敷地権登記」というのは、昭和58年の建物の区分所有等に
関する法律の改正により、土地と建物を一体で登記するように
したものです。
マンションの場合、戸建てと違って「ここからここまでは
あなたの土地」と決まっているのではなく、ほとんどの場合
持ち分所有になっていて、全体の土地の○○○分の○○と一定
の割合をみんなで持ちます。
もしその土地と、建物であるマンションの部屋を分離して処分
した場合、共有部分における権利などがとても複雑になって
しまいます。
そこで、このようなことが起きないよう「敷地権登記」をするよう
になったのです。
この改正以降のマンションは敷地権登記がされていますが、
改正以前にできたマンションでも新たに敷地権登記をした
マンションもあります。
2007年03月12日 10:00
登記簿の面積(マンションの場合)
マンションを購入すると、重要事項説明で壁心面積(専有面積)
と内法面積(登記簿面積)の説明を受けると思います。
マンションの場合、販売の時は専有面積で表示されていることが
多いのですが、権利証に記載される面積は登記簿面積です。
なぜ違う数字が表示されるかというと、マンションの専有面積
というのは隣の部屋との間の壁の中心で測っていて、登記簿面積は
壁の内側で測っているからです。
ですから、専有面積の方が壁の半分だけ多くなるわけです。
購入したマンションの住宅ローン控除を受ける場合、
面積50u以上という規定があります。
ここで注意しておきたいのが、この50uというのは専有面積では
なく登記簿面積によるということです。
専有面積は50u以上あったから、と税務署に行ってもローン
控除は受けることができません。
住宅ローン控除は税額控除なので、結構な金額になってしまいます。
2007年03月05日 10:00
登記簿謄本表題部に書いてあること
表題部に記載されている事柄は、その不動産がどういう物件か、
ということです。
記載されているのは、
物件所在地(登記簿上の地番で、住居表示のことではありません)
建物であれば家屋番号、構造、築年月日、面積など
土地の場合には地目が表示されます。
地目は一般的には「宅地」「雑種地」「山林」などが多いのですが、
この地目、種類はなんと21種類もあります。
具体的には、上記の他に「田」「畑」「塩田」「鉱泉地」
「池沼(ちしょう)」「牧場」「原野」「墓地」
「境内地(けいだいち)」「運河用地」「水道用地」「用悪水路」
「ため池」「堤」「井溝」「保安林」「公衆用道路」「公園」です。
もしも購入しようと思っている不動産が田とか畑の場合は、
手続きが必要なので、注意してください。
2007年02月26日 10:00
不動産登記簿謄本の見方
今回から不動産の登記簿謄本についてお話しします。
不動産の登記簿謄本は、これから購入する不動産の面積や地目、
今までの履歴、抵当権などたくさんの情報が入っていて、
住宅ローンを借りるときにも銀行に提出を求められるなど、
購入する不動産のことを知る上で、もっとも必要な資料の一つです。
最近はコンピューター化されて登記簿謄本ではなく
全部事項証明書などと言われていますが、内容は変わりません。
登記簿謄本に記載されているのは、大きく3つに分かれています。
まず「表題部」、これは不動産のある住所(所在地)や地目、
面積など不動産自体に関することが記載されています。
そして「甲区」、これは所有権に関する権利が記載されています。
現在、誰が所有しているか、どのくらいの持分かなどから差押え・
仮差押えなどの登記がされます。
もう一つが「乙区」これは所有権以外の権利に関することが記載
されています。
最も多いのが、抵当権・根抵当権です。
次回以降は、それぞれ記載されている内容について書きます。
2007年02月19日 10:00